お客様分ドイツプロイセン1870年大型ゴールドメダルが入荷しました。

 
プロイセン ヴィルヘルム1世のドイツ統一を祝うゴールドメダルで直径46mm 重さ54.62gの堂々とした金メダルです。
このメダルはほとんど存在せず、ベルリンの博物館コインキャビネットに1枚収蔵されていましたが、現在は展示されていないということです。
私もこの博物館を2度訪れていますが、見たかどうか記憶にありません。
もしこの博物館が1枚もっているとしたら、この個体はとても希少なもう1枚かもしれません。
ドイツのコインはドイツ帝国ができた1871年を境にしてそれ以降、それ以前の分別がなされます。
中世のドイツはいくつもの小さな国に分かれそれぞれに領主がいて合従連衡を繰り返しました。
自由都市であるニュルンベルクなどもあり、コイン収集としては以前の方が魅力あるものが多いのが特徴です。
 ここに描かれている5人はプロイセンのヴィルヘルム、バイエルンのルートヴィッヒ2世、ヴュルテンブルクのカルル、バーデンのフリードリッヒ、そしてルートヴィッヒ3世。真ん中に双頭の鷲が配置されています。
そして片面には女神ゲルマニアがフランス パリの街並みの前にフランスの紋章を下にして立っています。
1870年にナポレオン3世率いるフランスを普仏戦争で破ったモチーフが描かれています。
このメダルはそれほど希少なもので地元の博物館にも表にはなく、オークションでも全く出ません。
たまたま出たオークションで入札依頼をいただき入札いたしました。
当初予算の2倍までいただいてやっと落札いたしました。
 競争相手が一人いらっしゃって、こちらが落札決定した後に、15%上乗せするのでなんとか譲ってくれないかと打診がありました。
こちらのお客様も思い入れがありその話はお断りしました。
相手の方は今年〜来年にプロイセンのメダルの本を出版する予定で、その本にこのメダルを載せたいということでして、実物が欲しいとのことでした。
その本にはこの落札メダルが掲載されることになりました。
このメダルに着目された私どものお客様の慧眼に驚きを禁じ得ません。
入札依頼いただいてお礼申し上げるとともに、貴重なメダルを直に見て触る機会をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。