神聖ローマ帝国 1612年〜1619年 マティアス2世「三皇帝/Three Emperors」5デュカット金貨 MS63 NGC オークション
神聖ローマ帝国 1612年〜1619年 マティアス2世「三皇帝/Three Emperors」5デュカット金貨 MS63 NGC オークション
オークション日:2021年3月25日〜27日
開始価格:20,000ドル 2021/3/13現在の入札価格:41,000ドル (予想価格:20,000〜40,000ドル)
このコインは、400年以上もの間、うらやましいほどの現存率を誇っており、実際に手にとって見ても信じられないほどです。
表面は基本的に無傷で、プルーフのような反射性のある輝きが広い範囲に渡って見られます。
一番左のマクシミリアン1世の王冠に少し弱点があることを除けば、平板さや細部の表現不足はほとんど見られません。
ここ数十年でオークションに出品された例は少なく、おそらく最も近いもので言えば、フリードバーグのプレートコインだと思われますが、その際そのコインの重さについては示されておりません。
そのため、今回の出品物が最高級のものである可能性は決して低くなく、少なくとも技術的にはより高いグレードを保証するものであると思われます。
マクシミリアン1世、シャルル5世、フェルディナンド1世の胸像が右を向いている「三皇帝/Three Emperors」シリーズ(ドライカイザー)の制作時期については、完全にはわかっておりません。
ハラッカは、歴史的な記録から、このタイプをマティアス2世の時代のものとする伝統的な説に反論し、ルドルフ2世が皇帝に即位した際の記念品であると指摘しています。
ヨアヒムスタール造幣局の型抜き職人であったザカリアス・ケンプは、1590年に健康上の理由で職を追われ、週に15グロシェンの年金を受け取っていました。
プラハに滞在していたルドルフ皇帝に昇給を打診したところ、さらにこのコインの金型を送ってきたといいます。
後にマティアスは、自分の肖像と名前が刻まれた戴冠式のタラーにも同じ金型を使用しています。 その際、それまでの三皇帝型からの移行に伴い、王冠のデザインが変更され、有名なルドルフ2世の王冠の構造に倣って、ミトラ型(司教や主教が典礼の執行時にかぶる冠)になったのは事実として残っています。
プラハ造幣局。17.32g。
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