2021年、銀は需要が8年ぶりの高水準に達し、金を凌駕するだろう。 ーシルバーインスティテュート

ロンドン 2021年2月10日 (ロイター) 世界の銀の需要は2021年には10億2500万オンスに増加すると予想されており、この8年で最も高値を記録しました。
投資家や製造業が購入を加速する中、シルバーインスティテュート(銀業界のあらゆる分野から会員を集めた非営利の国際団体)はさらなる価格上昇を予測しています。
コロナウイルスの発生により、投資家の間では銀を備蓄するラッシュが引き起こっています。
金はずっと昔から、お金を貯める安全な方法として考えられてきましたが、銀も同様に考えられているのです。
その勢いは続くだろう、とシルバーインスティチュートは述べています。
銀の延べ棒とコインの購入は2021年には2億5,700万オンス規模となり、6年ぶりの高値に上昇するだろうと予測しています。
ETF(上場投資信託/Exchange Traded Funds)は、金銀を保持するべきだということを、大口投資家向けに予想していませんでした。
しかし、今年に入ってからは、金銀の価格が大幅に上昇し、2月1日には銀1オンスあたり30.03ドルという8年ぶりの高値を記録しました。

銀は電子機器やソーラーパネルなどの産業でも使用されており、パンデミックが収束し、世界経済が回復するにつれて需要が増加すると同インスティチュートは述べています。
また、産業界の需要は2020年から9%上昇し、4年間で最高の5億1,000万オンスになると予想されています。
宝飾品用の銀の需要は1億7,400万オンスに増加しますが、パンデミック前の水準を下回るレベルにとどまります。
供給面では、パンデミックによる混乱が落ち着くと、鉱山からの生産量は2016年以来最多の8億6,600万オンスに増加し、リサイクル供給量は5年連続で増加する見込みです。

同インスティチュートによると、市場はわずかに供給過剰となり、6年連続の年間黒字となると言われています。
なお、同インスティチュートは、銀の需要バランスの計算には、ETFをカウントしていません。
「このような状況の中、2021年の銀価格は依然として上昇すると見通されています。
銀の年間平均価格は46%上昇し、30ドルになると予測されています。」
「銀の市場規模が小さく、価格変動が大きくなることを考えると、銀は今年、金を優位に凌駕すると予想しています。」
シルバー・インスティテュートは、貴金属コンサルタント会社であるメタルズ・フォーカスの協力を得てレポートを作成しています。
(取材:ピーター・ホブソン、編集:マーク・ポッター) 参考文献 https://www.reuters.com/article/precious-silver/silver-will-outshine-gold-as-demand-hits-8-year-high-in-2021-silver-institute-idUSL1N2KG0XF
※本記事について、文献を元に翻訳したものとなります。
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