戴冠の時の王具、セプター(笏)オーブ(十字の林檎)など



コインには王の持ち物であるセプターやオーブが王冠とともに描かれています。
セプターは例えば5ギニーには裏面のクルシフォーム(十字の紋章)の間に斜めに4個描かれていますし、写真のマキシミリアンの5ダカット金貨には彼がセプターを持っている姿が描かれています。
オーブもキリスト教に帰依する王の証として持っている姿がいろんなコインで見ることができます。
そのマキシミリアンの左の机上に置いてありますし、フランツヨーゼフも写真右のように左手にオーブ、右手に笏を持つ姿が描かれています。
これはややデフォルメして描かれているようでコミカルですが実際は少し違っていたでしょう。
この笏やオーブの実物を見たいと思っておりましたら、タワー オブ ロンドンに展示してありました。
オーブはマスクメロンほどの大きさがあり、思ったよりも随分大きいものでした。
上に十字架がつけられています。下のフランツヨーゼフが持つオーブは二重の十字架がつけられています。
笏も大きく剣と同等の長さがありました。
いずれも金が輝く仕上げになっていましてまばゆさが王の威厳を表していたと思われます。
これらが純金で作ってあれば持ち上げることができない重さであるので、金メッキだと思います。
写真撮影ができなかったのでこの目でしっかり見てまいりました。