売約済 オーストリア1651年フェルディナント3世ターラー銀貨NGC MS62
フェルディナント3世は、父王の存命中からハンガリー王位、ボヘミヤ王位を継ぎ、三十年戦争では皇帝軍の指揮権を委ねられていました。
その後、1637年に父の死去のよりローマ皇帝として即位。
三十年戦争後のフェルディナント3世は、ヴェストファーレン条約の履行に尽力しました。
晩年も外交で活躍し、1656年には西仏戦争のイタリア戦線で苦戦しているスペインに援軍を送ります。
死の直前にはスウェーデン王カール10世の野望に警戒し、大洪水時代のポーランド・リトアニア共和国と同盟を締結しましたが、1657年、48歳で亡くなりました。
フェルディナント3世が締結した条約により帝国の混乱は鎮まりましたが、その代償は計り知れないほど大きかったと言われています。
この時代にローマ皇帝は形式的な存在となり、同時にハプスブルク家の弱体化も始まります。
ハプスブルク家の建て直しは1683年の第二次ウィーン包囲の前後まで待たなくてはならず、本格的な再興はマリア・テレジアの登場によって始まることになります。
表面:フェルディナント3世の右胸像。
裏面:紋章。
フェルディナント3世のターラー銀貨は1637年〜1657年までの20年間で、15種類の異なったデザインが発行されています。
それぞれ肖像の顔も異なり、裏面も紋章や都市景観のものなど様々なデザインが楽しめます。
今回ご紹介の1651年ウィーン鋳造は全体で5枚しか鑑定されておらず、こちらはトップ2グレードです。
48万円でのお取り寄せでございます。
ターラー銀貨とは・・・。
ターレル、Thaler、Talerとも呼ばれています。
16世紀以来、数百年にわたりヨーロッパ中で使われていた大型銀貨です。
その名残は、現在もアメリカ合衆国ドルをはじめとするドル(dollar)や、2007年までスロベニアで使われていたトラール(tolar)などの通貨名に残っています。
売約済。ありがとうございました。