古代ギリシャ シリア セレウコス1世 BC312〜281年テトラドラクマ銀貨
セレウコス1世(在位 前312ー前281年)のテトラドラクマ銀貨のご紹介です。
セレウコス1世は、アレキサンダー大王の死後、後継者として西アジアを治めた人物です。
表面:ヘルメットをかぶった勝利者の肖像。
(セレウコス1世もしくはアレクサンダー大王のどちらかだと推測されています)
豹の皮で覆われ、雄牛の耳と角で飾られた兜をかぶり、首には豹の皮が留められています。
裏面:勝利の女神ニケがトロパエウム(人の形をした戦勝記念柱)に戴冠する姿が表されている。
刻印【BAΣIΛEΩΣ/ΣEVEYKOV】
左の下にH、ニケとトロフィーの間の下にAX
重量7.02g。
キャビネットの色調といくつかの軽いマークがありますが、ほぼ極上の状態で、この象徴的で魅力的な1枚となっています。
また裏面の王の名前が【ΣEΛEYKOY】ではなく【ΣEVEYKOV】と掘られており、とても珍しいダイエングレーバーのミスが見られます。
裏面に描かれた肖像は、インドを征服したアレキサンダー大王が、理想的な形でディオニュソスと同化した姿を表していると考えられています。
豹の皮で飾られた兜、雄牛の角と耳は、豹に乗り、雄牛に変身できるディオニュソスの属性です。
この英雄像には、西インドでのさらなる戦いに挑んだばかりのセレウコス1世が、ディオニュソスやアレキサンダーの真の後継者であるという意味合いも含まれているのかもしれません。
168万円でのお取り寄せでございます。