代ギリシャ 紀元前340-320年 ボスポロス王国 パンティカパイオン NGC AU Fine Style オークション


古代ギリシャ 紀元前340-320年 ボスポロス王国 パンティカパイオン NGC AU Fine Style オークション
オークション日:2021年3月25日〜27日
開始価格:15,500ユーロ (予想価格:20,000〜30,000ユーロ)

パンティカパイオンのコイン(21mm, 9.10g, 11h)。
髭を生やしたサテュロス(パン)の左向き頭部が蔦の枝で覆われています。
裏面には「Π-A-N」と印字され、グリフィンが左向きに立っています。
頭をこちらに向け、口に槍を持ち、右前足を上げ、穀物の上にのっています。
壮大なスタイルと慎重に中央に配置された肖像画は、完全に裏面の強力なイメージを補完しています。
紀元前7世紀にマイルズ人の開拓者たちが入植した黒海北部沿岸のギリシャ交易拠点として始まったパンティカパイオンは、すぐに繁栄する都市へと成長し、ボスポラス海峡のギリシャ朝の支配者であるスパルトキド王たちの本拠地となりました。
この都市の素晴らしい富は、肥沃な穀物畑と黒海北部の漁業の繁栄に由来しており、ギリシャ本土や小アジアの都市との豊かな交易につながっていました。
この豊かさは、現代のギリシャの金貨よりも一般的に大きく重いものが多く、野生の目をしたサテュロス(パン)が描かれている金貨によって証明されています。
ここでは、パンは敵軍に不和と恐怖(「パニック」の語源はパンからきています)を蒔く役割を果たしていることを連想させる表情で描かれています。
裏面に描かれたグリフィンは、現在では神話上の生き物に分類されていますが、トラキアの内陸部に住んでいたギリシャ人にとっては実在していたと考えられています。
グリフィンは金を非常に欲しがると言われており、この特徴は中世のドラゴンの概念にも引き継がれています。

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