イギリス1709年アン女王2ギニーAU 58
イギリス、スチュアート朝最後の女王であったアン女王の治世中に発行されたアン女王2ギニー金貨は、1709年、1711年と1713年~1714年の4年間に鋳造されました。
アン女王コインは非常に人気が高く、入手困難な金貨の一つとなります。
5ギニーはほとんどお目にかかることはありませんが、この2ギニーも最近では市場になかなか出てこない希少コインでございます。
1702年に即位され、「スペイン継承戦争」の本格化、北アメリカではフランスと植民地をめぐる戦い(アン女王戦争)の最中、1707年イングランドとスコットランドが合併、アンは大ブリテン王国の最初の君主となりました。
デンマークのジョージ王子と結婚し夫婦仲は非常に良かったそうですが、子宝に恵まれなかったためスチュアート朝最後の君主となりました。
1660年のチャールズ2世による王政復古(市民革命があったクロムウェルから)によって、その権限から、1663年にそれまでの不安定だった金貨(=お金そのもの)から良質な金貨の鋳造を指示します。
そこで流通が始まり、1ギニー金貨が流通していきます。
その中で、2ギニー、5ギニーという大型の金貨も鋳造されますが、基本的にこれらは流通用というよりも贈呈や戦費といった国家費用として、そして記念として鋳造、使用されていたと憶測されています。
また、発行枚数は記録に残っていない為、具体的な流通枚数は不明ですが、比較的状態の良いAUグレード以上は限りなく少なく、そしてイギリス人(イングランド人)にとっては、まさに国家の証として捉えられているものになります。
現在19世紀以降の£→5ポンド金貨の価格が値が上がっていますが、そもそもイングランド人にとっては、古き良きものを大事にする=そこに価値を見出すという文化ですから(アンティーク王国とも言われます)5ギニー金貨>5ポンド金貨であるとよく言われます。
重さ16.7g、直径31.5mm、金品位0.9170で、表面にはアン女王の肖像が描かれ、裏面には4つの楯がデザインされています。
1709年発行ですので、イングランドとスコットランドが合併した後に発行されたものです。
そのためこちらの2ギニー裏面、真ん中をご覧いただくと、「ガーター勲章」が描かれているのがお分かりでしょうか。
このガーター勲章はイングランドの最高勲章で、1348年にエドワード3世によって創始されました。
また左にアイリッシュハープ、右にフルール・ド・リス、上下にスリーライオンズ&レッドライオンが描かれています。
ちなみに1707年の併合前のコインの場合は、真ん中にテューダー・ローズが描かれています。
同じデザインのコインに見えますが、発行年によってこういった違いを探すのもとても楽しいですよね。
はじめにお伝えしたように、アン女王2ギニー金貨は発行年度が1709年、1711年と1713年~1714年の4年のみであり、鑑定枚数が少ないことから大変希少性の高いアンティークコインです。
こちらの1709年発行の2ギニーは鑑定さえもなかなかつかないそうで、NGCによって鑑定されているコインはたった5枚、AU 58は2番目に高いグレードですので大変希少なコインです。
428万円でお取り寄せできます。ぜひこの機会をお見逃しなく。
こちらは売り切れました。ありがとうございました。
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