神聖ローマ帝国1641年フェルディナンド3世10ダカット金貨NGC MS61


1637年から1657年まで神聖ローマ帝国の皇帝であったフェルディナンド3世の10ダカット金貨がオークションに出ています。
レースの襟飾りをつけ月桂冠の冠をかぶった右向きの姿が描かれています。
この時代はカトリックとプロテスタントが戦った30年戦争の真っ只中で、フェルディナンドはこの戦争によって領邦の自立権やネーデルランド、スイスの独立を認めさせられ、神聖ローマ帝国の滅亡の第一歩となったヴェストファーレン条約を受け入れることになります。
この人の次に皇帝になったのが、私のお気に入りのレオポルト1世でありまして、やはり顔が似ているなぁと思います。
コインに描かれているのはそうでもありませんが、肖像画で残されているのを比べるとハプスブルク家の特徴である下顎の出っ張ったラインがお互いに見て取れます。
裏面はハプスブルク家の紋章 双頭の鷲が描かれています。
これは10ダカット金貨ですが、銀貨である1ターラーも同じ刻印が使われていて同じ形、大きさで金貨と銀貨があるということになります。
古い10ダカット金貨でこのMS61などというものはもう入手できないような世界に突入していますがオークションでは現在610万円ほどの入札で収まっています。
重さ35g 金性0.986 1.1024ozの堂々たる10ダカット金貨であります。