ハンガリー19世紀テンペストメダルMS64
キリスト教のイコンとしてこれ以上のものはないのではなかろうかと思われるテンペストメダル。
国の平穏を保つために若い女の子を竜に生贄として差し出すという、その子がついに国王の娘の番が回ってきてうろたえる国王を、その難儀を聞いた通りがかりのゲオルギウスが竜を退治して娘の命が救われたが、キリスト教を改宗させたい国王の名に従わず殺されてしまった彼。キリスト教への信仰を貫いたという意味で聖人に崇められたのがこのコインの表面に描かれている馬上の聖ゲオルギウスです。
その片面は荒れ狂う海を渡りきろうとするイエス キリストと3人の従者、その場面は受難のキリスト教初期の迫害に抗おうとしている苦難の時期が描かれています。
このゴールド メダリックダカットは直径38mm 重さ23.99g 14カラットです。
この原型はクリスチャン ヘルマン ロスに遡り17世紀中頃(1600年代中期)です。
この個体は日付が記されていませんが、19~20世紀(1800~1900年)のものです。
そして状態がNGC MS64という素晴らしいグレードが与えられています。
このテンペストも私の手元に長くとどまったことがありません。
ずっと手放さずに持っておきたい気持ちがとても強いコインであります。