ドイツのハイパーインフレに学ぶ


星野眞三雄さん撮影/札束で遊ぶ子供達

昨今の日本も米価格を筆頭に昨年の2倍などというプライスが付けられていて、唖然とします。モノの値段が上がることがインフレと思われがちですが、お金の価値が下がっていることが本質でしょう。
コインの仕事でヨーロッパ、イギリス、アメリカなどへいくと、食事の高さに驚かされます。
イギリスは1ポンド200円以上、ヨーロッパは1ユーロ165円、アメリカは1ドル150円という日本円の価値が下がったことで、難儀をします。
イギリスでは1パイントのビール(生ジョッキ1杯)が8.5ポンド/1700円、
フィッシュアンドチップスが18.5ポンド/3900円、ビール1杯だけで合計5600円と安いはずの街中のパブでさえ、日本の高級店の勘定を取られます。(博多だと半額以下です)
ユーロ建もそうですし、アメリカでも昼ごはん3000円以上します。
ハワイも物価が(日本人にとって)高くなりすぎて、ワイキキから日本人が消えました。
円安の流れは止まりそうにありません。
実は日本が一番のハイパーインフレ状態かもしれないな、と思ったりします。

1920年代のドイツはハイパーインフレを経験していて卵10個が4マルクだったのが3年後には3兆マルクという途方もない値段になりました。7500万倍という考えられないインフレ(通貨の下落)です。
この時ほとんどの人は一晩で全財産を失ったそうです。
ほんの少数の人は勝ち組になりました。
金などの現物を持っていた人、借金をして不動産などを買った人です。
日本で言うと10億円のビルを借金で買っても数日後には返済できている、と言うことなのでしょうか?
また金銀も現物資産でマルクや円のレートには直接関係がないので、最も強い資産のようです。

ロシアがハイパーインフレになった時、少しの金(50オンスだったか?)でお城を買ったと言う人もいます。
日本も長期国債の利率が上昇していて、先行きが芳しくありません。
日本の発行する債権や紙幣は早晩終わりを迎えるかもしれません。
財産3分法などと悠長なことを言っていられない緊急事態が間近に来ているのを感じています。