アメリカ1933年20ドル金貨ダブルイーグルMS65は3000万ドル/48億円?

アメリカで個人の金が没収された1933年に発行されたダブルイーグル20ドル金貨の話です。
フロリダにあるポーンショップ(質屋)さんはいつも面白い買取風景をポストしていますが、
今日は1933年20ドルMS65の交渉のビデオでした。
50億円近いコインですので、店頭ではなくホテルでの取引の様子です。
2021年のオークションで1900万ドル(32億円)で落札されたもので、持ち主が売却にきました。
ボディガードを伴った持ち主の売却が成功するかどうかというものです。
アメリカは1929年に起こった株の大暴落、暗黒の木曜日と呼ばれる暴落で世界中が
大恐慌に見舞われました。
ルーズベルト大統領は強制的に金を没収、所持を禁止する大統領令で個人の金を全て
取り上げました。
1933年銘のこのセントゴーデンズは製造されてはいましたが、全て溶解されたということです。
このファルークと表示のある金貨はおそらく1枚のみ合法なもので、エジプトのファルーク王
が所持していたようです。
ファルークは世界でもトップのコインコレクターで8800枚の素晴らしいコインを所有していました。
彼はアメリカを訪れた1940年代にこのコインを入手したようで、輸出許可をとり自国へ持って帰りました。
その後このコインはNGCに鑑定にに出されたようで、FAROUKという但書が入っています。

持ち主は3000万ドル以上で売るたがっていましたが、買い手は2500万ドルを提示し、今回は
流れとなりました。
でも数十億円という大きな金額が取引できる買い手側の顧客の筋が素晴らしいですね。