イギリス1897年ヴィクトリア戴冠60年大型ゴールドメダルPCGS SP63
ヴィクトリア女王の即位60年を記念して発行された大型ゴールドメダルのご紹介です。
表面:オールドヘッドヴィクトリア女王の左胸像。
裏面:ヤングヘッドヴィクトリア女王の左頭像。
直径56mm、重量 95.5g。
大型スラブに収納されており、両面ともに目をひく美しさのゴージャスな素晴らしい大型ゴールドメダルです。
ロイヤルミントから3750枚の発行依頼があったようですが、実際には何枚発行され、またその内何枚が溶解されたかは定かではありません。
こちらの大型ゴールドメダルは非常に稀少でコレクターからも人気の高いデザインとなっています。
ヴィクトリア女王の即位60周年の祝賀は、ダイヤモンド・ジュビリーとして華々しく執り行われました。
前王や前の政治により、10代のヴィクトリアが戴冠した頃のイギリス財政は酷い状況でしたがダイヤモンド・ジュビリーを迎えた19世紀の終わり、イギリスは地球上で最も強力な国となっていました。大英帝国を築き、世界の人口の4分の1以上(そして全ての大陸の一部)が支配下にあり、その全ての頂点に立つのが歴代最長の在位期間を誇るヴィクトリア女王なのです。
通常このような式典の場合、各国の王室・皇室を招いたものになるのですが、植民地大臣だったジョゼフ・チェンバレンの助言もあり、大英帝国の祭典という側面も持たせることになりました。
世界各地の植民地の首相や、駐留連帯代表者が集められ、植民地首相たちにはメダルが授与されました。
日本からは有栖川宮威仁親王と伊藤博文が出席し、伊藤博文はシルバージュビリー記念章を授与されています。
ヴィクトリア女王はこの日を「決して忘れられない日」と言い、大英帝国は決して太陽が沈まない国と思えたと日記に書き残しています。
その後、彼女は1901年まで生き、81歳の生涯を終えました。
時を超えたヴィクトリア女王が美しく描かれた、芸術的価値も高い即位60周年記念メダルは別格の人気でございます。
PCGSによりSP63の評価を得ています。