サムスンの新型バッテリーで銀が16,000トン消費される?silver-journalさんのブログより


https://silver-journal.com/samsungs-solid-state-battery/

サムスンの個体電池の特徴 1.600マイルの走行範囲と9分の充電 
1. サムスンの新しい全固体電池は、1回の充電で600マイル(約965km)走行可能で、9分で充電が完了。
2. 20年のバッテリー寿命 この全固体電池は、約20年間使用できる長寿命を持ち、CATLなどの「100万マイル」バッテリーと同様の耐久性。
3. エネルギー密度500Wh/kg エネルギー密度が500Wh/kgであり、現在主流のEVバッテリーの約2倍(270Wh/kg)に相当。
4. 2027年の量産開始予定
サムスンは2027年までに全固体電池の量産を開始する計画を立てており、すでにパイロット生産ラインを稼働させています。
5.「スーパープレミアム」EVセグメント向けの初期導入 これらの高性能バッテリーは生産コストが高いため、初期の導入は600マイルの走行範囲を持つ「スーパープレミアム」EVセグメントに限定される予定。

発表のサムスンの固体電池は、軽量化や熱安定性の向上など、固体電池に関連するすべての利点を備えています。
しかし、おそらく最も注目すべき点は、サムスンの固体電池技術が1キログラムあたり約500ワット時のエネルギー密度を持っていることです。
これは、現在のほとんどのEVバッテリーの約2倍に相当します。
つまり1回の充電で約600マイル(約965km)の航続距離が期待できるということです。
これまで EVの最大の課題は、充電時間の短縮と航続距離の延長でしたが、たった9分の充電で約965km走行できる性能できるのであれば、ほぼ弱点は払拭できていると言っていいかと。
ガソリン車と違い”家で常に充電”できるというのが強すぎますね。常に満タンにチャージでき約965km走行できるのであれば、普段使いはもちろん旅行などで遠出する場合でも、宿泊先で充電できればむしろガソリン車よりも便利な気がします。(もちろんこれらはEVステーションのインフラが整ったらの話ですが)
なぜか日本ではEVは向いていないというネガティブキャンペーンをやっているように見受けられます。EV分野では中国に先を越されているのが気に食わないのか知りませんが、トヨタもかなりBEVに力を入れており、出光とトヨタ、バッテリーEV用全固体電池の量産実現に向けた協業を開始を発表してます。公式な数字はまだ入手できませんが、サムスンの固体電池には1セルあたり最大5グラムの銀が使用される可能性があり、通常のEVバッテリーパックには約200セルが含まれ、100 kWhの容量の場合、1台の車両に約1kgの銀が必要になるかもしれません。
世界の車両生産が年間約8000万台であることを考えると、その20%(1600万台)がサムスンの固体電池を採用した場合、年間の銀需要は約16,000トン(1600万台 × 1 kgの銀)が見込まれます。これは、現在の世界の銀生産量(年間約25,000トン)の大部分を占めることになり、銀市場への大きな影響を示しています。
さらに、銀はすでに不足しており、太陽光発電産業からの工業需要が年間消費量を供給量を上回って押し上げています。