イギリス1684/3年チャールズ2世5ギニー金貨NGC AU58
表面:月桂冠を戴いたチャールズ2世の右頭像。
刻印【CAROLVS II – DEI GRATIA】
裏面:ライオン、剣、盾、王冠、ハープのモチーフ。
刻印【BR FRA ET HIB REX 1684 MAG】
上部に王冠、十字型の盾、5弦のアイリッシュハープ、中央にはCをつなげた形の王家のモノグラム、年号1684は上部の王冠の左右に刻まれています。
NGCによる総鑑定数は5枚のみ。
表面に幾つかの小さな傷が見受けられ、髪の毛は少し柔らかく感じられます。
この年代のコインのほとんどは「Detail」評価が多く、MS鑑定がつくことは稀で「ほぼ完全な状態の打刻」にあたります。
トップにMS6が1枚、こちらはトップ2グレードにあたるAU58の評価が付けられています。
1480万円でのお取り寄せでございます。
チャールズ2世が始めたコインの歴史。
【年号】
実はチャールズ2世の治世である1663年から発行が始まった5ギニー金貨なのですが、1668年に発行されたものまでは年号が記されていませんでした。
年号が記されるようになってからは、国王が亡くなる1685年の前年である1684年まで、毎年刻印されるようになりました。この年号が記されている5ギニー金貨は、17の異なる年代と6種類のデザインが存在しています。
【プルーフ仕上げ】
現在では数多く見かける「プルーフ仕上げ(鏡面仕上げ)」。
これもチャールズ2世の治世から、流通目的ではなくコレクションを目的として始まりました。
1662年に発行されたプルーフコインは、当時のヨーロッパでも屈指の技術力をもったイギリスの王立造幣局(ロイヤルミント)によって発行されました。
しかし、発行枚数は極端に少なく、チャールズ2世によって発行されたプルーフコインは、存在が認められているのはごくわずかです。
そのうちの1枚は、ニューヨークのメトロポリタン美術館が所蔵しています。