イギリス1696年ウイリアム3世クラウン銀貨NGC MS62
表面:月桂冠を戴いたウィリアム3世の右胸像。(第3胸像)
刻印【GVLIELMVS. III. DEI. GRA.】
裏面:王冠と紋章。
刻印【MAG. BR.FRA. ET.HIB. REX 1696】
エッジ刻印【+.+.DECVS. ET. TVTAMEN. .ANNO. REGNI. OCTAVO】
直径39mm、重量約30g、発行枚数不明。
英国の王室の歴史の中でも、最初で最後といわれている夫婦の共同君臨。
妻のメアリー2世とともに英国王として君臨したウィリアム3世の存在は、歴史の中でもかなり特殊といえます。
長い英国王室の歴史の中でも、王と女王が共同君臨するという例はメアリー2世とウィリアム3世をほかにおいてありません。
通常は、女王の夫はどんなに身分が高くても「王配」と呼ばれる地位にとどまります。
当初、英国政府は英国王女であるメアリー2世の単独即位を望んでいたといわれています。
しかし野心家であったウィリアム3世が共同即位を強調、その軍事力も侮れなかったことから、英国政府もこれを認めたというわけです。
共同君主としてのメアリー2世とウィリアム3世は、ともに政治的才能に恵まれていたためか絶妙な二人三脚を見せます。
オランダ総督も兼ねたままであったウィリアム3世は戦地に赴くことが多く、メアリー2世はその留守を立派に守ったといわれています。
メアリー2世は32歳という若さでなくなりますが、自分の死後もウィリアム3世が単独で王位を保持できるよう遺言を残したとも伝えられています。
こちらは第3胸像のデザインですが、ラベルには第1胸像を示すESCと誤記されています。
NGCによる総鑑定数は116枚。
こちらはトップ3グレードのMS62にあたります。
78万円でのお取り寄せでございます。