古代ギリシャ 紀元前380~370年 パンティカパイオン AVスターテル金貨 オークション
古代ギリシャ 紀元前380~370年 パンティカパイオン AVスターテル金貨 オークション
オークション日:2023年3月17日
開始価格:30,000ユーロ
紀元前380~370年頃のスターテル金貨です。
表面:山羊の耳と髭をつけたサテュロスの左向き頭部、髪には蔦の葉の装飾がデザインされています。
裏面:「Π-A-N」と刻印。 角の生えたライオンの頭を持つグリフィンが顔を正面に向け、口に槍をくわえて左向きに立っています。 下には麦の穂が描かれています。 非常に保存状態が良好なコインです。 このシリーズは、古代の最も美しい金貨のうちの一つと考えられます。
おそらく、レウコン1世(紀元前389-348)の貨幣改革に伴って鋳造された最初の金貨スターテルの一つであると思われます。 裏面のサテュロスの頭部は、レウコン1世の父サテュロス1世の名前にちなんだものでしょう。 ギリシャのコインでは鷲のグリフィンが一般的であるため、 角のあるライオンのグリフィンが裏面のモチーフとして選ばれたことは、一見珍しいように思われます。 このライオンのグリフィンは、ポリスの住民の主神アポロの属性動物としてのグリフィンと、 それまでパンティカパイオン銀貨の裏面に描かれていたライオンの頭とを組み合わせ、 外敵の槍に噛みつくことで勝利を強調し、都市の主要輸出品である穀物の穂を守っているのです。 また同時に、この恐ろしい捕食者グリフィンの描写は、 都市を取り巻く先住民に対しての威嚇とも考えられ、コレクターの関心を呼んでいます。