アン女王のクラウン銀貨でこれほど素晴らしいものは存在しません。
残っていない原因の一つは 溶解された というのが最も大きいと思います。
まだ小さめの銀貨、例えばシリング等ですと64あたりは入手できますが
クラウンの大きさになるとMS自体が市場には皆無と言っていいほどです。
通貨は流通で磨耗するのに対し、メダルは保管されることが大きな原因です。
さて、こちらのメダルはアンが女王になって5年経った時に、イングランドと
スコットランドが彼女を王として認めた統合（合同）記念のメダルであります。
表裏の浮き彫り具合がわかるように、斜め下から撮影して見ました。
アン女王のコインで大事なところは目と髪の毛の1本、1本がはっきりしているか
というところです。このメダルはいまにも動きそうな彼女の姿がくっきり残されています。
しかも髪を結わえていると思っていたのですが、右肩の方へ垂れているのがわかります。
背中まで伸びた髪の長さだったんですね。
裏面の意匠もただ息を飲むばかりで、合同の紋章の下には組み合わさった文字のデザイン
ライオン、ユニコーンをサイドにバラやユニオンジャックの模様を巧みに配しています。
実際に手に取ってみると、ずっしりした銀の質感と、浮き彫りの模様が間近に見て取れます。
彼女のメダルとしては大きい部類の直径47mm
銀メダルも状態の良いものが本当に少ないです。手放したくない1枚ですね。