ウィリアムとメアリーの戴冠式を祝って発行されたゴールドメダルのご紹介です。

1689年、彫刻家Jove Roettieer氏によって製作されました。

表面：ウィリアムとメアリーの右胸像。

刻印【GVLIELMVS ET MARIA REX ET REGINA】

裏面：ウィリアム3世が使用していたチャリオット（戦闘用の馬車）

刻印【NE TOTVS ABSVMATVR】【INAVGVRAT II AP / 1689.Gold】

重量30.49g、直径36 mm。

このメダルは、発行枚数515枚の内200枚が、ウィリアム3世から直接彼の廷臣に渡され、残りは英国下院議員に配られました。

単年発行で515枚しか発行されなかったメダルであり、かつ溶解も行われているため現存する枚数は非常に少ないと考えられます。

通常、515個発行されたメダルのほとんどはは18g、30mmと小さいのですが、こちらは非常に珍しい例外メダルで、30gを少し超える金で製作されており、直径も36mmと大きなタイプです。

コインアーカイブスに掲載されている標本のうち、この重量のものは2点のみです。

多くの場合、重量のある摩耗した標本は、鋳造前に君主の承認を得るために提出された試作品であることを示しています。

ジョージ4世メダルではよく知られており、カロライン・メダルではオークションで発見されています。

218万円でのお取り寄せでございます。